静かなホームサーバー (ネットワーク編)

2003-6-28 2004年5月改訂

インターネット接続

Yahoo BB 8Mbps のADSLによってインターネットに接続しています。 http://www.musen-lan.com/speed/  などの速度計測サイ トによると、下りの速度が、3-6Mbps、上りが 0.5-1.0Mbps  くらい出ていることがわかりました。 このように、ADSL (Asymmetric Digital Subscriber Line)の場合、 下りと上りの速度がに差があり、 みなさんのDSLがいくら速くても、Matchanからのデータの受け取りは、max 1.0Mbpsでおさえられてしまいます。 半年で2万ヒットくらいですから、込み合って遅くなるほどではあり ません。

modemの時代

1980年頃は、電話線を使ってリモートの端末からセンターのコンピュータにログインするときは、300bpsのカプラか1200bpsのモデムを 使っていました。前者が10万円、後者は50万円くらいする装置でした。構内でRS232cで直接接続するときも、9600bpsは高嶺の花。端末の性能も不十分(VT-100という当時の高級端末ですら実効4800bpsでの表示が最高でした)、という時代でしたから、電話回線で9600bps、なんていうのはあり得ない話でした。表示と言っても当時はアルファベットのテキストばかりですし、画面の大きさも80桁×24行ですから、 9600bpsでは速すぎて困る、(コントロール -s で止めるのが難しい!)という感覚すらありました。

80年代後半には、パソコン通信とかBBSとかが花盛りでNiftyとかに夜な夜な 長時間接続している人がいたようです。私は、しませんでした。 アマチュア無線で144MHz, 430MHz, 29MHzなどではTNC (ternimal node controller) というモデムをつないで1200bpsくらいでデジタル通信する遊 びをやったことがありますが、 実用的な価値はありませんでした(アマチュア無線だから実用になったのでは違法になってしまいますが)。

自分のためのモデムを自分で買ったのは、1994年、アメリカでMacintosh用に買った14.4kbpsのファックスモデムが最初です。$150くらいだったと思います。中には Z80が入っているとか聞いたことがあります。電話回線でディジタル通信するには、FSK (Frequency Shift Keying) などで変調しなければなりませんが、3KHzくらいの帯域幅しかない電話回線で14.4kbpsが出るというのはとても不思議な気がしました。しかし、その後、28.8k, 36k, 56k とどんどんモデムの速度が向上し、圧縮技術も導入されて、実効100kbps というような数字も出現しました。 速いと思った14.4kbpsのモデムも、2年もたつころにはガラクタ扱いされるしまつでした。 1995年ころは、Webの他、ファイルをセンターに置いて共有したり、Xwindowを使ってクライアントサーバーの通信をすることが多くなったの で、14.4kではメール以外では実用にならなくなってしまいました。

ISDNの導入

モデムでいらいらするのは、通信速度だけではなく、 回線がいっぱいでつながらないこと、 最初の速度設定やログインのプロトコルに一分ほどもの時間がかかることにあります。 もちろん、回線のコストもあります。 それで、1998年にISDNに加入し、ISDNルータも導入しました。 CPUが300MHzの頃です。 電話回線が2本になる、データ通信中も電話ができる、内線通話もできる、接続が速いなど、導入数ヶ月はお得な気分がしましたが、 調子に乗って使っていると、一月の通信量が1万円を超えるようになり、 おおいにあわてました。 ISDNは、高速通信の切り札のように言われていましたが、使ってみれば、 ただの64kbpsです。光はずっと先のように言われていましたから、 このまま64k程度でのんびりした接続が続くのでは、インターネットなど普及しないだろうな、とぼんやり考えていた記憶があります。

それでも、ISDNが登場した当初は、こんな速すぎる通信を何に使うのか、 無駄な投資や技術開発ははやめるべきだ、と言った経営者もいたそうですから 世の中変わったものです。1999年に、Flets ISDNに切り替えると接続料金が一定になり、気楽に使えるようになりました。

DSLの導入

1999年春に米国に行った際、若い学生に、松井のうちはISDNなんだよ、なんて自慢話をすると、「うちはDSL (digital subscriber line)なんです、アナログなんだけど1Mbps位出る、局から2マイルくらいまでだけど」、なんてことを聞かされました。アナログ電話回線で1Mbpsだってぇ?と疑念にとらわれれましたが、半年ほどすると日本にもDSLが押し寄せ、東京メタリック通信がNTTに嫌がらせされたというよう な話題も出るようになりました。

2000年夏に、Yahooが3000円くらいのADSLで殴り込みをかけてきたときは、 その安さに目を見張りました。それで経営が成り立つとすると、NTTは、低速電話線接続、ISDNでいったいいくら儲けたことになるのでしょう? 通信料金の日米の比較がよくなされていただけに、とても腹立たしい思いをしました。早速Yahooに申し込みましたが、局の工事に手間取り、自宅の回線もアナログに戻さなくてはならず、けっこう時間がかかりました。 この遅延は、日本全国いろいろな人を怒らせたらしく、Yahooの評判はとても悪くなりました。NTTの嫌がらせである、というもっともそうないいわけも 聞かされました。そらみたことか、とNTTもDSLサービスを始めました。NTTは、80年代からずっとISDNを推進し、電話交換機のデジタル化に巨大 な投資をしてきただけに、DSLなんていう一過性の技術にシェアを取られるのは我慢ならなかったのでしょう。あの手この手の嫌がらせをしましたが、あまりにISDNを解約してDSLに移る人が多いので、ついに自分たちでもDSLサービスを提供せざるを得なくなったわけです。

結局、我が家のDSLは、申し込み後半年近くたった2000年の12月頃、ようやく開設になりました。速度を測ると、調子の良いときは6Mbps, 悪いときは3Mbps位です。 2-3月に一回くらい、メンテナンスがあったり、システムダウンがあって ネットワークが不調になりますが、概して信頼性良く動いています。トラブルで一番多かったのは、ADSLモデム周りのケーブルがはずれることです。電話線のコネクタからモデムと電話に分岐し、モデムにはルータがつき、ルータから数本の100BaseTケーブルが出ます。モデムとルータには電源が必要です。電話機の前には、コンピュータのファックスカードが挿入されます。電線がうにょうにょになります。

サーバー登録

Yahoo BB からは、DHCPで一つのグローバルアドレスを割り当てられます。家の中は192.168... のローカルアドレスにして、BB-Routerが、グローバルアドレスとの変換をしてくれます。いわゆるNAT (Network Address Translation) ですが、IP Masquarading とも呼ばれます。仮装舞踏会とはしゃれたネーミングです。ローカルマシンからのパケットがグローバルアドレスの仮面をつけてインターネットに出て行くわけ です。

DSLは、常時接続が売り物ですが、常時接続にもいろいろあるようで、 フレッツISDNのときは、ときどきは切れてしまいます。そしてパケットを流 さずにほっておくとグローバルアドレスが変わってしまうようでした。 NTTに文句を言うと、常時接続になるようにがんばってはいるが、保証はできない。

Yahoo BBはどうでしょうか?ありがたいことに、Yahoo BBのグローバルアドレスは一定です。 ときどき、停電やメンテナンスで接続が切れることがありますが、 つなぎ直すと同じアドレスが割り振られます。 これならホームサーバーを外にアナウンスしても大丈夫。 もっとも、アドレスが変わるたびにDNSに登録し直しに行く方法も あるようですが、世界のDNSサーバーのためによろしくないですね。

ダイナミックDNSでGoogleすると、 家サーバープロジェクト と言うのが無料でDNS登録をしてくれることがわかりました。 早速ここに登録することにしました。 そのほかに、 ZiVE DNSサービス なんてのもあります。 家サーバーは、ごく単純にアドレスの登録をしてくれるだけですが、 DNSサービスによっては、独自ドメインの登録ができたり、 ホームのサーバーが落ちているときに代理応答してくれたり、 アドレスがしょっちゅう変わってしまう常時接続の定期的な自動登録を やってくれたりという差があるようです。 しかし、一番気になるのはどういうドメイン名が使えるか、かもしれません。 家サーバーの場合は、*.jpn.ph, *.dip.jp などいくつかのドメインのサブドメインとしてホームサーバーを登録できます。 同じアドレスで複数登録できます。登録後、30分位で世界中のDNSサーバー に名前が伝播していきます。

サーバー設定

サーバーにアドレスはとれましたが、ちゃんとセキュリティの設定ができるまでは、最後の砦であるルーターが、外からのアクセスを中に取り次がないように設定し ておきます。

外部にアクセスを許すプロトコルは、当面http(80)だけにしておくのは当然です。ただ、何か起こったときに仕事場からも緊急停止がかけられる ように、仕事場の特定ホストにはsshなどのポートを開けておきます。

http以外のアクセス制御は、/etc/hosts.allow で行います。

サーバーにさせるサービス編

光プラス

KDDIの光プラス ってのはよさそうですね。光だから速い上に、電話もテレビもつながるのです。電話は全国一律8.4円/3分。これで、NTTの回線は完全に解約できます。ただ、うちにはサービスが届かないんだよねぇ。動画をばしばし送るようになったら、登り1MbpsのADSLじゃ不足でしょうね。

toshihiro@matsui.dip.jp