自転車レースに出る
その1
-東京エンデューロ2004夏大会-

2004.5作成

Penguin!! 松井俊浩

自転車好きな人たち

職場の若い人たちには、自転車好きがけっこういます。今は自転車に乗っていなくても、自転車の話をすると、「若いときは乗ってました。」「ツーリングに行ったのですよ」「奥さんも好きですよ」、なんてことを言う人がかなりいます。その若い人たちに、自転車レース、それも耐久レースに出ませんか、と誘われました。東京エンデューロ2004夏大会です。

東京エンデューロとは

www.runnet.co.jp で紹介されています。月刊ランナーズという雑誌社が主催の耐久自転車レースです。2004年5月30日、日曜日、東京都立川市の昭和記念公園で開催されました。この公園は、太平洋戦争までは本土防衛というか東京都防衛の重要な基地だったのですが、占領されてアメリカ軍の基地になり、昭和50年代に返還されて、公園として整備されたものです。公園は広い。周回5キロの自転車レーンがあります。かなり道幅が広く、適当なアップダウンもあります。

子供のレースは別にして、2時間と4時間の耐久レースです。一人で全部走ってもよし(ソロ)、数人のチームでリレーしてもよし、ということになっています。2時間をソロで走る人が多いようです。我々は、4人いますが、二人ずつのペアにして、4時間耐久に挑むことにしました。一人2時間を走ることになります。ドロップハンドルは禁止されています。専門家向きと言うよりは、楽しんで走りましょうという趣向なのでしょう。幸い、私の自転車FSR-1は、フラットバーハンドルなので、このレースにはぴったりです。まあ、2時間や4時間で、耐久とはおこがましいという気もしたのですが、やってみるとなかなか大変です。

トレーニング

もともと自転車に乗り始めたのは通勤目的だったので、レースは初体験です。通勤目的とはいえ、時間を計ったり、メーターを付けてcadenceも計ったり、それなりにがんばってはいたのです。走り終わった後、太ももやふくらはぎがぱんぱんになる感覚も快感です。runnetのページに行って過去の記録を見ると、最高で28周、遅い方はきりがないですが、とりあえず20周できればよさそうです。28周では平均時速35キロ、20周では25キロになります。

勤務先が遠くになって、実は通勤に自転車を使う機会も減っています。久しぶりに、駅までの12キロ弱を走ってみました(駅まで行ってもそれから電車を3回乗り継いで2時間以上かかるので自転車で疲れてしまうのがいやなのでした)。かなりがんばって、平均時速24−5キロと出ました。20周は行けそうです。土日に、近所の田舎道4.4キロのコースを数周してみました。28キロちょっと出ました。時間にして4−50分です。これを2時間分やるとなると、ペースは落ちるでしょう。その後、3回くらい練習して、何とか29.2キロまで行きました。この練習の後は、2,3日、足、肩、胸、などが痛くなります。相棒に、「君ががんばれば、平均30キロ、24周も行けるかも知れない。」とけしかけます。私の半分の年齢ですから、大丈夫でしょ!

レースの様子

雨かも知れないという天気予報がはずれて、暑い晴天でした。後から聞くと5月最高の気温だったとか。 会場には、西立川駅が直結しています。広い公園を歩いていかなければなりません。草むらを見つけて準備作業。シリカの空気入れをかついで来ました。車体のダウンチューブに周回信号発信器を取り付けます。


11時に数百人が一斉にスタート(クリックするとビデオが始まりますが、15MBもあるのでご注意) 。なんだかゆっくりしていますね。込み合っていますからね。最初は先導車がつきます。

10分もしないうちに1周してきます。ものすごいスピードです(こちらのビデオも15MB)。 T君もがんばっていい位置につけています。ピットに入るところはかなり急なカーブで、下り坂、その上路面に砂が浮いていて、とても滑りやすい。15キロくらいに落とさないといけない。そこで滑って怪我をしたり自転車をつぶした人もいるそうです。

1周で交代している人もいますが、交代には直前のスローダウンと加速も入れて、10−15秒かかりますから、あんまり頻繁にやるとロスになります。休むのも10分ではトイレにもいけない。うちの第1走者は、3周して戻ってきました。順位は全くわかりませんが、100番目くらいでしょうか?まあまあの位置。リレーは、黄色いバンドを受け渡します。無視して勝手に走っている人もいたみたい。自己申告制でかなりいいかげん。

余裕の表情(ぼんやり?)で待つ第2走者。
走者交代
 上位20位くらいで戻ってきたT君。
100位くらいではなかったか?N君。

交代して、はりきって走り出しましたが、なんだか足が重い。ハードな練習から復活していないみたいです。スピードメータを見ると、いいときは35キロくらい出ていますが、ちょっと坂になると25キロを切ってしまいます。自転車ロードは、幅も十分あるし、舗装も良好ですが、数カ所にアップダウンがあります。貸し切り状態で一方通行なので、気にせず走れます。ところどころに、時速20キロ制限のサインが出ていますが、今日は無効でしょう。

2キロくらい走ったらだいぶ調子が出てきました。どんどん追い越します。まだ始まって4周目ですから、周回遅れと言うことではないでしょう。数えていたら、1周あたり20人くらい抜いていました。ピットは、通過と交代で分岐します。次の周回で交代することを合図しておかないと、準備が間に合いません。2周目にピット前を通過するとき、次で交代、という合図をしました。実際、3周目はけっこうつらかった。それでも全部で60人は抜いたし、終わってみれば、平均速度は32キロを指していました。このままいけば24周は達成されそうです。

二人で3周ずつして、また第1走者のN君が走り出しました。4周行けよ、と言っておいたので、最低30分は時間があります。暑いのと緊張から、のどがからからです。大会で、給水をしてくれます。水は飲み放題。バナナ輸入組合の差し入れでバナナは食べ放題。と言っても、2回目もらいに行ったら売り切れでした。とほほ。買ってきておいたおにぎりを食べました。VAAMも追加で飲みます。ランニングでの経験では、VAAMは効く!持久力アップします。吸収されるまでに30分くらいかかりますから、早めに飲んだり食べたりしておくほうがよい。
 
 

ドラフティング

前走者を風よけにして楽に走るのをドラフティングと言うのだそうです。レースに臨む前は、そんなものプロのすること、わしらには関係ない、30キロくらいでは関係ないだろうし、と思っていました。実際、ふだん道路を走っているときは、ドラフティングを試してみる機会なんてありません。後ろをぴたっとついていったら不気味ですよね。ところが、今日はレース。周りに必死で自転車をこいでいる連中がたくさんいる。そんなつもりはなくても、前走者の後ろに連なることはある。そうすると、ふわっと軽くなるんですね。35キロ出していても、28キロくらいの感じ。場合によってはアイドルしたり、風を受けてスピードを殺さないといけないくらいになります。

第1走者N君の2回目の走行、4周が終わり、私の2回目の走行になりました。今度は、さっきの疲れもあって、最初から平均32キロは出ません。1周目29.6キロ、二周を終わって29.8キロ。あと2周しんどい、と思っていたのです。横を抜いていく速そうな集団がありました。ものは試し、と後ろについていくことにしました。そうすると速い、速い。平均35キロくらいで回ってしまいます。何かの拍子に遅れると、自力でもとの位置に戻すのは一苦労。だけれども、連なって走っていると、追い抜いてやりたいくらいの軽さになります。前の人たちは合図しながら交代しているようでした。私は要領がわからずついていくばかり。申し訳ないことをしているという気がしてきます。後で聞くと、トライアスロンなどでは原則ドラフティングは禁止だとか。風よけにさせていただいたベテランの方々、すみませんでした、ありがとう!

あんまり調子よいので、5周してしまいました。それで平均時速は32キロに盛り返していました。後半の2周くらいは、ずっと35キロくらいで行っていたと言うことです。ピットで交代すると、集団は先に行ってしまいます。もう追いつける見込みはありません。ぐるぐる回って同じくらいの速さの人が来るのを待つばかり。せっかくだから、私を風よけにして着いてきてくれる人がいてもよさそうなものですが、そういう人もいませんでした。

結果は?

ここまでで、3,3,4,5の15周。最後の5周の途中で2時間が経過し、2時間耐久に出場の人が退場します。走っているのは、1/3-1/4くらいになったようです。

第1走者が次の4周に出ました。最後の給水をして、3回目の走行に出ます。ここでは、4周しました。もうだいぶ要領がつかめたのですが、速い風よけがいないので(遅い風よけはたくさんある)、平均は29.9キロどまりでした。路上にパンが落ちていまいした。ソロで4時間走る人は、当然走りながらボトルから給水しますが、走りながらパンも食べるのでしょうか。ある人は、途中の草むらで嘔吐しているライダーも見たそうです。真剣ですね。

結局、自分でつけた記録は以下の通りです。 ここにrunnetの大会結果があります。24周、3時間55分47秒、 部門別35チーム中9位、総合101チーム中24位。 T君とS君のもう一組は、25周しました。 部門別4位、もうちょっとで表彰台。 初出場にしては、大成功と申せましょう。

周回数 時間 平均時速
N君 3
私Penguin 3 28'25" 31.9km/h
N君 4
私Penguin 5 47'06" 32.1km/h ドラフティング2周分
N君 4
私Penguin 4 40'30" 29.9km/h サングラスを落として拾う
N君 1.5 4分半を残して25周目に出たが。。。

とにかく、最初から第1集団に食らいついて、決して離れないようにしないといけませんね。

大会終了

終わった後、ランナーズ主催のじゃんけんゲームがありました。たくさん商品が出たのですが、じゃんけんに弱くてとれずじまい。いいとこまでいったのだが、あいこの連続で負けた。。。帰りは、荷物をかついで、重い足を引きずりながら自転車を押して公園を通っていくと、子供がプールで遊んでいました。水浴びしたかったです。昨日、ランニングのレースにも出ていればそれでトライアスロンになったのに。。。

帰りは、首都高が真っ赤になる大渋滞で疲れました。次回は、つくばで出たいものです。

つくばはやめて、東京エンデューロ2004冬大会に出ました。



toshihiro@matsui.dip.jp