自転車レースに出る
その2
-東京エンデューロ2004冬大会-

2004.12作成

Penguin!! 松井俊浩

冬も出ましたよ

2004夏大会に出た後、自転車がますます楽しくなって、筑波山相手にトレーニングを続けました。その成果を見るべく、2004冬大会に参加しました。夏は、二人ペアのチームを二つ、合計4人で出場しました。今回は、4時間ソロが3人、夫妻で4時間に挑戦するカップル一つです。目標は、24周120キロ、つまり夏に二人で走ったのと同じ距離を一人で走ること。

コンディション

いいわけめいていますが体調は、最高というわけではありませんでした。風邪は治っているのですが、なんだかのどがいがいがするし、ペダルを1時間もこぐとひざが痛くなるのはわかっていました。朝は5時起きで、3時間以上運転してきました。食事は、9時45分頃にコンビニ弁当を食べました。

天気は晴天。午後からちょっと風が出てきました。きょうの気温は10度に達せず寒い。長袖ジャージと長タイツでちょうどよいくらい。ウィンドブレーカは着けない。手袋は、指先部分がカットしてあるのにする。ちょっと寒いかもしれないが、手袋をしていると、背中のポケットのものを取り出すのに苦労する。手袋をしていないと、指が冷えてかじかんで背中のポケットのものを取り出すのに苦労する。

自転車は、前回と同じGiant FCR-1である。ホイール、タイヤをFelt F50付属のShimano WH-R550に取り替えた。重量は、前100グラム、後ろ200グラムくらいの軽量化になる。タイヤが700x25から700x23になるのが効く。乗った感じ、明らかに軽くなっている。後ろのギアも12-25ではなく、12-23になり、クロスレシオになる。

出場者は、夏大会と同程度かちょっと多いくらい。出場者総数は、2時間が282、4時間が213人。グループで出ているのが200グループくらい、オープン参加も15グループほどあるらしく、応援だけのギャラリーもいるから、集まった人の数は、800人を超えている。他の人の服装を見ると、クリスマスらしい着ぐるみを着ている人がいて楽しい。トナカイの帽子とかもある。元気に半ズボンの人もいる。

大会運営

駐車場の開門が9時半くらい。スタートは11時。入り口からスタート地点までは歩かねばならず、1時間半での準備はけっこう忙しい。服装を整え、ポケットに補給食を詰め込み、センサーを付け、ゼッケンを付ける。タイヤの空気を入れる(張り切って入れすぎてバーストさせる事故も多いとか。)。寒いからトイレが近い。着替えや空気入れ、食料などをスタート地点付近のピットに固めてごろんと転がしておく。ちょっと心配。貴重品は、バイクのサドルバックに入れておく。荷物を預かってくれるサービスがあるとよい。

救護車は、とても役にたっていたようだ。特に後半には、助けられていた人を何人も見た。ロードの途中何カ所かに立っていた監視員、寒い中お疲れ様。がんばれと声をかけてくれる人もいた。だけど、最後の方は、ホントに寒そうだった。公園の他の部分から人が自転車道に迷い出ないように監視するのが主な役割らしい。

走路には、ところどころに砂が浮いている。特にピットに入る直前の90度の左コーナー、トイレ前はどろだらけ。当然滑るし、落車する人もいる。危険を避けるためにも整備をお願いしたい。走路の途中には、ゲートがあって急に狭くなっているところ、ゲートのレールがむき出しになっている場所がある。急な幅員の変化は、混み合った状況(特に最初の1周)では非常に危ない。ゲートのレールは鋭い金属製で、タイヤへのダメージが大きそう。

走路には水もバナナもない。広場に行くと水はもらえたらしい。5000円も払っているんだから、スポーツドリンクくらい走路でピックアップできるようにしてもらえないものか。

ゲストは何をしていたのだろう?ろくなコメントもなく、くじびきでじゃんけんしただけ。特に松原渓ちゃんは、顔を隠して寒そうにしているだけだったような。

allsports.jp が、大会中に撮った写真を公開している。ちゃんとプリントしたのを販売している。しかし、自分の写真がないですね。あっても変な姿。というのは、どこで写真を撮っているのか全くわからないので、ふっと顔を上げると望遠レンズがこちらを見ている。よし、じゃあ次の周回では前に出よう、と思って回ってくるとカメラマンは別の場所に移動している。あらかじめどこで撮影しますよ、という表示を出しておいてくれると、その場所では頭を上げて前を向くとかできるのだけどね。

駐車場がひどい。入るのにも行列を作るが、まあすぐに入場できた。問題は帰りで、なかなか出られない。道路への出口で警備員が通せんぼしている。警備員がいなくなったらどんどんはけるようになった。30分くらい行列させられた。駐車場の中でも割り込みが起こる。役に立たない警備員だった。

レースの様子

11時スタート。直前にリポビタンDとVAAMを飲んでおく。スタート直後は、先頭から50番目くらいの位置につける。最初の1周は、先導車がついて、比較的ゆっくり走るのだと思っていたが、時速30キロは楽に超えている。後ろから焦って抜いていく人が後を絶たない。自分も前に出ようと思うが、集団の中で思うように動けない。集団にいると、風が弱く、スピード感が狂う。楽だと思ってギアをどんどん上げていくと、知らない間に8速、9速になっている。そんなギアを使うほどの脚力はないはずなので、また6速くらいに落とす。スピードは、42キロくらい出ている。1周目は、9分くらいで回ってきたようだ。10分で回れば平均時速30キロだから、33キロくらい出ていることになる。

2周め、ピット前を過ぎると先導車がいなくなってさらにスピードが上がる。自分のペースがつかめない。人の後ろについてみたり、飛び出てみたりを繰り返す。まだ周囲には人が多い。走路には、全部で500台ちょっとの自転車が走っているので、平均すると10メートルに1台という密度になる。速いところでは45キロは出ている。2周目は9分を切っている。このまま10周すれば1周10分ののおまけがついている計算。

3周目、ペースが決まり、ついていくべきグループがわかる。平均時速が35キロくらいのグループについて行く。意外なことに集団を引っ張っている人は、MTBに乗っていることが多い。太いタイヤで、ゴーゴーという接地音を響かせて爆走している。ゼッケンを見ると、色で2時間か4時間かがわかる。2時間の人の方が多いし、元気なので、4時間ソロの私がついていくと途中でつぶれるのではないかと心配になる。しかし、今のところ足は非常に軽い。ときどきブレーキを使ってスピードを落とさないといけないほど。速い人に引っ張ってもらっているとすごく楽である。そろそろ周回遅れのライダーを追い越す。そうそう、ママチャリで出場している人がいました。かごつきのママチャリ。抜いちゃいましたけど、おちゃめですね。

1時間を過ぎるまでに6周するつもりが7周くらい回っている。やっと落ち着いてきたが、まだ栄養補給はおろか、給水をする気にもなれない。給水をたっぷりするとトイレが近くなりそうなので、控えめにするつもり。心拍は、だいたい153くらいで安定している。この数値は、いつものトレーニングの時より20くらい高い値である。

1時間55分くらいで計測点を過ぎる。13周だったと思う。後半戦で11周できれば目標達成である。25周いけるかも、という欲も出てくる。まだそんなに疲れてはいない。2時間組のライダーは、終わったーと言って力を抜いて最後の一周を流している。行列がばらける。そういう中で、4時間組を探し、後につける。ポケットからゼリーを取り出して補給する。ゼリーは、摂取が簡単だし、すぐに栄養になるような気がする。ちょっと元気が回復する。前の人も補給しているが、ポケットから汁がこぼれてますよ。

さらに2,3周したところで、左膝がつきんと痛んだ。こりゃいかんと思ってペースを落とす。スピードが落ちたついでに今川焼きを取り出して食べる。袋からなかなか取り出せない。指がかじかんでいることに気づく。1時半くらいだが、ちょっと風が出てきたようだ。自転車の数が半分以下に減ったので、風よけが少なくなったせいもあるかもしれない。なんとなく寒々とする。

3時間たった。これまでの経験では、3時間までは楽に行けるが、その後は急につらくなる。実際、膝の痛みがひどくなり、大腿にも力が入らなくなってくる。膝の痛いのをカバーするためになるべく引き足を使う。膝が曲がった状態で力を入れるより伸びている方が楽。1036番のライダーについていくのだが、ときどき引き離される。だんだん寒くなってきたので、ピットに入ってウィンドブレーカを着ることにする。ついでにトイレに行く。もひとつついでに二つめの今川焼きを食べる。ウィンドブレーカで上半身の寒さは和らいだが、下半身は相変わらず寒い。筋肉は化学反応で動くので、体温が下がると効率が落ちる。路上には、ところどころ、救護を受けている人がいる。かなりの年配の方が、疲れすぎて横になっている状態で救護を受けていた。転んでいる人もときどき見かける。落車したりすると、後続の自転車に踏まれて、ホイールがゆがんだりして完走できなくなるのだろうと推測する。

最後の2周は、ふらふらでした。平均速度は25キロ行ってないのではないか?32くらいさしていた平均速度が、一周するごとに0.2くらいずつ下がっていく。30を切ると、24周はできないことになる。しかし、なんとか持ちこたえて、24周を3時間55分くらいで通過する。1周を流してピットに戻り、自転車から降りると、たちくらみがする。心臓の鼓動が弱まっている感じ。150以上の心拍を4時間続けるというのは、初めての経験に違いない。

 出走前。当然元気。
力走するT君と私。
1時半頃の写真ですね。冬至だからか、影が長く伸びています。Y君の自転車はちょっとサドルが低いんじゃないか?
3時間以上過ぎています。ひーひー言っている私と、早々と?リタイアして平然とするS君。
この人たちは、レース後も比較的元気。補給をしすぎて失敗したとわけのわからないことを言うY君。
フルメンバー。S様、差し入れ、写真、ありがとうございました。次回一緒にがんばりましょう。

4時間同じ姿勢で乗っているのは疲れるが、そのこりこり感も気持ちいい。おしりはほとんど痛くならなかった。防寒対策をもう少ししておくべきだったのと、補給をまじめにやるべきだった。

結果と効果は?

出場者の成績は以下の通り。私の成績が良かったのは、ひたすら速い人に引っ張ってもらったのと、タイヤを細いのに替えたおかげとおもっている。後半、特に3時間過ぎは、ばてばてだった。

周回数 時間 平均時速
S君 21 3時間55分02秒 種目別54/98位、総合109/213位
Y君 20 3時間58分05秒 種目別69/54位、総合149/213位
T夫妻 22 3時間56分49秒 種目別15/54位、総合83/213位
私Penguin 24 3時間55分35秒 31km/h 種目別18/98位、総合30/213位。前回二人で走ったときより12秒速い

「とにかく、最初から第1集団に食らいついて、決して離れないようにしないといけませんね」。と夏大会の記録に書きましたが、ついていけなくなるということがわかりました。

帰って体重計に乗ると、71.4キロになっていました。余裕で3キロ減っています。水分補給が足りなかったのでしょう。下着をなめてみるとすごくしょっぱい。大量に汗をかいていた様子。甘いものよりしょっぱいものが食べたい気分です。体脂肪率も14.5%で、ふだんより3%以上低い。

Y君は、補給をやりすぎたと言います。何をそんなに補給したのかと聞くと、最初の2周でゼリーを4個、その後の数周で大福6個だそう。うーん、すごい。ポケットにそんなにはいるのか。

S君は、最初すごい勢いでとばしたらしいけど、途中で諦めて休んだりしていたそうだ。最後までがんばらなあかんよ。T君夫妻は、3対1くらいで走った様子。1台の自転車を乗り継いだので、サドル高の調整などで時間を要したはずで、かなりな成績。交代すると疲れがとれるけど、ついていく人を見失うからあまり得にならないのではないか。

大会終了

終わった後、ランナーズ主催のじゃんけんゲームがありました。カレンダーをもらいました。

帰りは、大会運営で書いたように駐車場ではめられ、首都高はやっぱり真っ赤になる大渋滞で、家についたのは8時半でした。次の金曜日は、まだ膝がいたかった。筋肉痛はないけれど、全身だるい。さらに次の日は週末だけど、自転車で遠出する気にはなれない。体が冷えている気がする。(寒いだけか?)月曜日もなんだか顔がむくんだかんじ。火曜日になってやっとしゃんとしました。整体の先生には、年なんだから体と相談して無理のないように、とたしなめられました。年取ると、疲れが2,3日遅れてやってくるというのはかっこ悪いですね。



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